更年期の不眠に効く市販薬は?選び方と対策

こんにちは!鹿児島の自律神経専門 ZEN鍼灸接骨院の栫漸(かこいぜん)です。更年期に入り、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった不眠に悩んでいませんか。日中のイライラや突然のホットフラッシュも重なり、心身ともにつらい時期かもしれません。

このような更年期の不眠対策として、市販薬の利用を検討する方は少なくありません。

この記事では、更年期の不眠に効果が期待できる市販薬を、選び方のポイントと共に解説します。人気ランキングや実際の口コミ、命の母Aやルビーナといった具体的な商品について、ルビーナと命の母どっちが効くのかといった比較も紹介します。

また、ツムラなどが提供する漢方薬や、話題のエクオールサプリメントの特徴にも触れます。薬だけに頼らない鍼灸という選択肢も含め、ご自身に合った対策を見つけるための参考にしてください。

  • 更年期の不眠に効果的な市販薬の選び方
  • イライラやほてりなど症状別のおすすめ成分
  • 有名な市販薬(命の母、ルビーナ)の比較
  • 薬以外の対策(漢方薬・鍼灸)の選択肢

更年期による不眠に効く市販薬の選び方

  • 人気商品のランキングから選ぶ
  • イライラを鎮める市販薬の成分
  • ホットフラッシュ向けの市販薬
  • 漢方薬とサプリメントの違いとは?
  • 話題のエクオールサプリメントの特徴

人気商品のランキングから選ぶ

市販薬を選ぶ際、多くの方が参考にするのが売れ筋や人気商品のランキングです。ランキング上位の商品は、それだけ多くの人に選ばれているという実績があり、どのような商品が支持されているのかを知る手がかりになります。

例えば、「命の母A」や「命の母ホワイト」は、ドラッグストアやECサイトのランキングで上位に入ることが多い商品です。これらは複数の生薬やビタミンを配合し、更年期のさまざまな症状に対応しようとする特徴を持っています。

ただし、ランキングが高いからといって、必ずしもご自身の体質や症状に最適とは限りません。ランキングはあくまで参考情報の一つとして捉え、商品の特徴や成分をしっかり確認することが大切です。ご自身の症状と照らし合わせながら検討する必要があります。

イライラを鎮める市販薬の成分

更年期の不眠は、精神的なイライラや不安感が原因で引き起こされることも少なくありません。女性ホルモンの変動は自律神経のバランスを乱しやすく、それが精神的な不安定さにつながるためです。

このような精神症状が強い場合の市販薬としては、「加味逍遙散(かみしょうようさん)」という漢方薬が選択肢になります。加味逍遙散は、体力が中等度以下で、疲れやすく、精神不安やいらだちがある方の不眠症や更年期障害に用いられます。10種類の生薬が配合されており、不定愁訴(原因がはっきりしない体調不良)にも効果が期待できます。

また、「命の母A」にもカノコソウ末やコウブシ末など、鎮静作用が期待できる生薬が含まれています。ご自身のイライラの度合いや他の症状も考慮して選ぶことが求められます。

ホットフラッシュ向けの市販薬

ホットフラッシュ向けの市販薬

不眠の原因として、夜間のほてり(ホットフラッシュ)や多汗が挙げられる場合、それらの症状に対応する市販薬を選ぶ必要があります。寝ている間に急に体が熱くなったり汗をかいたりすると、目が覚めてしまい、睡眠の質が著しく低下するからです。

このような症状には、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」が適している場合があります。この漢方薬は比較的体力があり、赤ら顔でのぼせやすい、いわゆる「実証」タイプの方に向いています。血の巡りを良くする作用があり、のぼせや足の冷え(冷えのぼせ)を改善します。

前述の通り、「加味逍遙散」ものぼせ感に対応できるため、体力が中等度以下で精神不安もある場合はこちらが適応となることもあります。ご自身の体力がどの程度か(疲れやすいか、比較的元気か)も、漢方薬を選ぶ上で一つの目安となります。

漢方薬とサプリメントの違いとは?

漢方薬とサプリメントの違いとは?

更年期対策として、市販では「漢方薬」と「サプリメント」の両方が販売されていますが、これらは明確に異なります。

漢方薬は「医薬品」であり、複数の生薬を組み合わせて作られ、症状の改善効果が認められています。一方、サプリメントは「食品(健康補助食品)」であり、特定の栄養素や成分を補うことを目的としています。

項目漢方薬 (第2類・第3類医薬品)サプリメント (食品)
分類医薬品食品
目的更年期障害、不眠、冷え症などの症状の治療・改善健康維持、栄養補給、美容
根拠生薬学に基づき、効果・効能が認められている含有成分の栄養的・生理的機能(医薬品的な効果は謳えない)
当帰芍薬散、加味逍遙散、命の母Aエクオール含有食品、ビタミン剤

このように、不眠やほてりといった具体的な「症状を改善したい」場合は、効果・効能が認められている医薬品(漢方薬など)を選ぶのが基本です。サプリメントは、あくまで食事の補助として体調を整える目的で利用するものと理解しておきましょう。

話題のエクオールサプリメントの特徴

近年、更年期対策のサプリメントとして注目されているのが「エクオール」です。

エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されて作られる成分で、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするとされています。

更年期にエストロゲンが減少することで起こるさまざまな不調に対し、エクオールを補うことで症状が緩和されるのではないかと期待されています。口コミ情報にも、エクオールサプリメントの摂取で睡眠の質やホットフラッシュが改善したという声が寄せられています。

ただし、前述の通り、エクオールサプリメントは「食品」であり、医薬品ではありません。効果の感じ方には個人差が大きいです。また、大豆イソフラボンからエクオールを体内で作れるかどうかは個人の腸内環境によります。作れない体質の方もいるため、そういう方がサプリメントで直接エクオールを摂取するのは一つの方法と考えられます。

更年期の不眠対策と市販薬以外の選択肢

  • 利用者の口コミから見る市販薬の効果
  • ルビーナと命の母どっちが効くか比較
  • ルビーナの成分と特徴
  • ツムラの漢方薬も選択肢に
  • 薬に頼らない鍼灸という対策
  • 合う更年期不眠の市販薬を見つけよう

利用者の口コミから見る市販薬の効果

利用者の口コミから見る市販薬の効果

市販薬を選ぶ際、実際に使用した人の口コミは非常に参考になりますが、読み解き方には注意が必要です。口コミは個人の感想であり、体質や症状の重さによって効果の感じ方が全く異なるためです。

口コミ情報を見ると、「命の母A」については「イライラや不眠が改善された」という声がある一方、「効果を感じるまでに時間がかかった」という意見も見られます。「加味逍遙散」では「不眠だけでなく、のぼせも改善した」というポジティブな評価があります。

これらの口コミは、ご自身と似た症状を持つ人の感想を探すことで、薬選択のヒントになります。しかし、「効かなかった」という意見だけで選択肢から外すのではなく、なぜ効かなかったのか(体質が合わなかった、継続期間が短かったなど)を想像することも大切です。あくまで個人の体験談として、多角的に情報を集める中の一つとして活用しましょう。

ルビーナと命の母どっちが効くか比較

ルビーナと命の母どっちが効くか比較

更年期障害の市販薬としてよく比較されるのが「ルビーナ」と「命の母A」ですが、どちらが効くかは症状と体質によって異なります。これらは配合されている成分やアプローチが異なるためです。

「命の母A」は、13種類の生薬に加えてビタミン類やカルシウムなども配合された複合薬です。ホルモンバランスや自律神経の乱れからくる多岐にわたる症状(ほてり、イライラ、肩こり、貧血、便秘など)に幅広く対応しようとする特徴があります。

一方、「ルビーナ」は漢方薬の「連珠飲(れんじゅいん)」に基づいた処方です。連珠飲は、ほてり、のぼせ、めまい、ふらつき、動悸など、特に上半身の熱症状や水分代謝の異常に焦点を当てています。

したがって、イライラや気分の落ち込み、疲れやすさなど精神症状も含めた全体的な不調には「命の母A」、特にほてりやめまいが強く出ている場合は「ルビーナ」が適している可能性があります。

ルビーナの成分と特徴

前述の通り、「ルビーナ」は漢方処方「連珠飲」をベースにした市販薬です。

連珠飲は、体内の「血(けつ)」と「水(すい)」のバランスを整えることを目的としています。更年期には、このバランスが崩れやすいと考えられています。

ルビーナは更年期のホルモンバランスの乱れによる、めまい、ふらつき、頭痛といった症状に特化しているとされています。また、血行を改善し余分な水分を排出させることで、ほてりやのぼせ、むくみなどにもアプローチします。

体力中等度またはそれ以下で、のぼせやすく、めまいや立ちくらみがあり、ときに動悸や息切れを感じる方に適しています。命の母Aが複合薬であるのに対し、ルビーナは漢方処方で特定の症状群に働きかけるという違いがあります。

ツムラの漢方薬も選択肢に

ツムラの漢方薬も選択肢に

市販の漢方薬を選ぶ際、医療用漢方薬でも実績のある「ツムラ」の製品も有力な選択肢となります。ツムラは、医療機関で処方される漢方薬エキス製剤の大きなシェアを持っており、その品質や知見に基づいた市販薬を展開しているからです。

更年期障害の「婦人科三大処方」として以下の3つがツムラからも市販されています。

  1. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):虚弱体質で冷え性、貧血傾向、疲れやすい方のむくみやめまい、生理不順に
  2. 加味逍遙散(かみしょうようさん):体力中等度以下で、疲れやすく、イライラや不安など精神症状が強い方の不眠やほてりに
  3. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):比較的体力があり、のぼせやすく、下腹部痛や肩こり、めまいがある方に

これらは体質によって使い分けられます。ご自身の体力がどのタイプに近いかを見極めて選ぶことが、漢方薬で効果を得るためには重要です。

薬に頼らない鍼灸という対策

更年期の不眠対策は、市販薬や漢方薬だけでなく、鍼灸(しんきゅう)という選択肢も存在します。

鍼灸は自律神経のバランスを整え、リラックス効果を高めることで不眠の改善が期待できるとされています。

鍼灸の施術は、交感神経の緊張を和らげ、副交感神経を優位にすることで心身をリラックス状態に導きます。また、血行を促進し、筋肉の緊張を緩めることで、不眠の原因となりうる肩こりや冷え、イライラ、ほてりといった他の更年期症状の緩和にもつながります。

効果には個人差があり、一般的に週に1~2回の施術を数週間から数ヶ月続けることが目安とされています。副作用は少ないとされていますが、費用がかかる点や、施術院に通う必要がある点は考慮が必要です。薬の服用に抵抗がある方や、根本的な体質改善を目指したい方には適した方法と言えるかもしれません。

合う更年期不眠の市販薬を見つけよう

  • 更年期の不眠は女性ホルモンの減少が主な原因
  • 不眠以外にもイライラやホットフラッシュなど多様な症状が現れる
  • 市販薬は漢方薬や生薬+ビタミン剤が主流
  • 市販薬選びでは人気ランキングも参考になる
  • イライラが強い不眠には「加味逍遙散」が選択肢
  • ほてりやのぼせが原因の不眠には「桂枝茯苓丸」が向く場合がある
  • 「命の母A」は複数の生薬とビタミンを含み幅広く対応
  • 「ルビーナ」は「連珠飲」ベースでほてりやめまいに特化
  • ルビーナと命の母は効能が異なり体質や症状で選ぶ
  • ツムラの漢方薬は体質(証)で選ぶのが基本
  • 「当帰芍薬散」は虚弱体質で冷え性の方に
  • サプリメントは「食品」であり医薬品(漢方薬)とは異なる
  • エクオールサプリは体内でエクオールを作れない人に有効な場合がある
  • 口コミは参考になるが効果には個人差が大きい
  • 薬以外の対策として鍼灸も自律神経を整える選択肢
  • 不眠が1ヶ月以上続く場合は婦人科など医療機関を受診する
  • 市販薬はまず2週間から1ヶ月程度試してみる
  • 自分に合う市販薬が見つからない場合も専門家に相談する

執筆・監修

栫 漸(かこい ぜん)

栫 漸(かこい ぜん)

「眠れない夜を、もう終わりにしませんか。」

かつて私自身、過労とストレスで眠れない日々を過ごしました。
疲れているのに眠れない、朝はだるく気力も出ない…。そのつらさを経験したからこそ、同じように不眠症でお悩みの方の改善をお手伝いしたいと思い、この道を志しました。

鹿児島にある当院では、自律神経の調整×WHO(世界保健機関)でも認められている不眠のツボ×睡眠習慣の指導による不眠症根本改善を目的とした鍼灸施術を提供しています。

不眠症の背景にある自律神経の乱れやホルモンバランス、日常のストレスを丁寧に整え、自然に眠れる力を呼び起こし心と体を本来のリズムへ導きます。

■資格・実績
・国家資格4種(鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)
・睡眠の専門資格(日本睡眠機構 睡眠検定1級・スリーププランナー)
・10年以上の臨床実績/Googleクチコミ評価5.0(満点)


眠れない夜を重ねている方へ。
鹿児島で不眠症改善をめざす鍼灸院として、安心してお任せいただける環境をご用意しています。
「また自然に眠れる毎日」を、一緒に取り戻しましょう。

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