コンタクトで目の奥が痛い原因は?頭痛や吐き気の対処法も解説

こんにちは。鹿児島の自律神経専門、ZEN鍼灸接骨院の栫漸(かこいぜん)です。

コンタクトレンズを入れていると、ズキズキと目の奥が痛いと感じたり、こめかみまで締め付けられるような重さを感じたりすることはありませんか。毎日のことだからこそ、この痛みが続くと「もしかして目の病気かな?」「失明したりしないかな」と不安になってしまいますよね。特に、頭痛や吐き気、肩こりまで併発していると、仕事や勉強にも集中できず本当に辛いものだと思います。実はその痛み、単なる疲れ目ではなく、レンズの度数やケア方法が合っていないサインかもしれません。今回は、片目だけ痛む場合や即効性のある治し方、病院に行くべき危険なサインなど、皆さんが知りたい情報を分かりやすくまとめていきますね。

  • コンタクト装用中に目の奥が痛くなる4つの原因
  • 頭痛や吐き気を伴う場合と自律神経の関係
  • 今すぐできる対処法と冷やす・温めるの判断基準
  • 病院を受診すべき危険な症状のチェックリスト

コンタクトで目の奥が痛い主な原因と理由

コンタクトレンズをしていて目の奥が痛む場合、その原因は一つだけとは限りません。レンズそのものの問題から、目の使い方の癖まで、いくつかの要因が絡み合っていることが多いんです。「いつものことだから」と放置せずに、まずは原因をしっかりと突き止めることが大切です。ここでは、代表的な原因について詳しく見ていきましょう。

度数が合わないことによる眼精疲労

度数が合わないことによる眼精疲労

一番多い原因がこれですね。いわゆる「眼精疲労」ですが、特にコンタクトレンズの度数が強すぎる「過矯正(かきょうせい)」が問題になっているケースが非常に多いです。

毛様体筋の悲鳴が痛みの正体

私たちは近くを見る時、カメラのレンズのような役割をする「水晶体」を厚くしてピントを合わせようとします。この時に働くのが、目の奥にある「毛様体筋(もうようたいきん)」という筋肉です。遠くがよく見えるように合わせた強い度数のコンタクトで、パソコンやスマホなどの近くを長時間見続けると、この毛様体筋はずっと緊張状態でフル稼働することになります。

イメージとしては、重いダンベルを腕で持ち続けて、腕がプルプル震えているような状態が、目の奥で起きていると思ってください。これが筋肉痛のような痛みとなって、「目の奥が痛い」と感じる原因になります。最近では、若い方でもこのピント調節機能が固まってしまう「スマホ老眼」のような症状を訴える方が増えています。

ここがポイント

視力が「1.2」や「1.5」見える度数が、必ずしも生活に適しているとは限りません。デスクワーク中心なら、少し度数を下げて「0.8〜1.0」程度にすることで、目の奥の負担がぐっと減ることがありますよ。

片目だけ痛い時の乱視や左右差の影響

片目だけ痛い時の乱視や左右差の影響

「なぜか右目だけ痛い」「片方のこめかみだけ重い」という方もいらっしゃいますよね。これは左右の目のバランスが崩れていることが大きな要因です。

不同視による脳の混乱

左右の視力に大きな差がある「不同視(ふどうし)」の状態だと、脳はより良く見える方の目の映像を優先しようとします。その結果、片方の目だけに過度な負担がかかり、そちら側の目の奥だけが痛くなるということが起こります。これは「利き目」を酷使しすぎている場合によく見られます。

矯正不足の乱視が招く疲労

また、乱視が入っているのに近視用のコンタクトレンズだけで矯正している場合も要注意です。乱視があると、目は常にブレた映像を必死にピント合わせしようと頑張り続けてしまいます。本人は見えているつもりでも、脳と目の筋肉は常に微調整を繰り返しているため、知らず知らずのうちに猛烈な疲れを溜め込んでしまうのです。

頭痛や吐き気がする自律神経の乱れ

頭痛や吐き気がする自律神経の乱れ

ここが私の専門分野である自律神経と深く関わってくる部分です。「ただの目の痛みだと思っていたら、頭痛や吐き気までしてきた」という経験はありませんか?

実は、目のピント調節を行っている神経は、自律神経の中でもリラックスを担当する「副交感神経」が深く関わっています。目を酷使しすぎると、この自律神経のバランスが崩れてしまい、全身に影響が出てしまうんです。

症状メカニズムと特徴
緊張型頭痛目の疲れから首や肩、後頭部の筋肉がガチガチに固まり、頭をハチマキで締め付けられるような鈍い痛みを引き起こします。夕方に悪化する傾向があります。
吐き気・めまい目の情報と体のバランス感覚にズレが生じたり、自律神経が乱れて胃腸の働きに影響したりすることで起こります。「眼精疲労」が重度化したサインとも言えます。

目が痛いだけでなく、なんとなく体調が悪い、気分が優れないというのは、目が悲鳴を上げていることで自律神経全体がSOSを出している状態かもしれません。こうなると、ただ目を休めるだけでなく、体全体のケアが必要になってきます。

実際、当院に来られる患者さんでも「目の奥が辛い」と訴える方は、首や肩の緊張が強く、自律神経が乱れているケースが非常に多いんです。目薬だけではなかなか改善しない場合、鍼灸などで全身のバランスを整えてあげるアプローチも実はとても大切なんですよ。

ドライアイが引き起こす目の奥の不調

ドライアイが引き起こす目の奥の不調

コンタクトレンズは、角膜(黒目)の表面にある涙を吸い上げたり、涙の層を分断したりしてしまうため、どうしても目が乾燥しやすくなります。

角膜の傷が「奥の痛み」に変わる理由

目の表面が乾燥して傷つくと、角膜に無数にある「三叉神経(さんさしんけい)」という知覚神経が刺激されます。この神経は目の奥の方まで繋がっているため、表面のヒリヒリした痛みを、脳が「目の奥の痛み」として錯覚して受け取ることがあるんです。

ソフトレンズの含水率に注意

「含水率が高いレンズ」は水分たっぷりで目に良さそうに見えますが、実はレンズ自体が乾かないように目の涙をスポンジのように吸い取ってしまうことがあります。ドライアイ気味の人は、逆に含水率が低いレンズや、蒸発しにくいシリコーンハイドロゲル素材の方が楽な場合もあります。

レンズのベースカーブ不一致による圧迫感

靴のサイズが合わないと足が痛くなるように、コンタクトレンズにも「カーブ(BC)」というサイズがあります。

もし、あなたの眼球のカーブよりも、レンズのカーブがきつい(数字が小さい)ものを使っている場合、レンズが眼球をギュッと締め付けるような状態になります。これが「目の奥の圧迫感」や「鈍痛」の正体であることも少なくありません。

また、締め付けが強いとレンズの下で涙がうまく交換されず、角膜が酸素不足(酸欠)に陥ります。酸欠になると角膜がむくみ(角膜浮腫)、さらに痛みや見えにくさを引き起こす悪循環になってしまうので注意が必要です。特に、眼科で検査を受けずにネットで購入している方は、一度カーブが合っているか確認することをお勧めします。

コンタクトで目の奥が痛い時の対処法と治し方

では、実際に痛みが出てしまったらどうすれば良いのでしょうか。我慢して使い続けるのは一番よくありません。ここでは、今すぐできる応急処置から、根本的な解決に向けた選び方まで、具体的な対策をご紹介します。

即効性のある治し方とツボ押しの効果

即効性のある治し方とツボ押しの効果

一番確実で即効性があるのは、やはり「コンタクトを外してメガネに変えること」です。物理的な刺激と酸欠状態をリセットしてあげることが、目にとっては最高の休息になります。

20-20-20ルールで筋肉をリセット

仕事中でどうしても外せない!という時は、アメリカ検眼協会(AOA)なども推奨している「20-20-20ルール」を試してみてください。20分おきに、20フィート(約6メートル)先を、20秒間ぼーっと見るという簡単な方法ですが、凝り固まった毛様体筋を緩めるのにとても効果的です。

眼精疲労に効く3つの特効ツボ

また、目の周りのツボ押しもおすすめです。強く押しすぎず、「痛気持ちいい」くらいの強さで、息を吐きながら5秒程度押してみてください。

  • 攅竹(さんちく):眉頭の少し下のくぼみ部分。目の疲れや充血によく効きます。
  • 太陽(たいよう):眉尻と目尻の間から少し後ろにある、こめかみのくぼみ。偏頭痛がある時におすすめです。
  • 風池(ふうち):首の後ろ、髪の生え際の大きなくぼみ。首から上の血流を改善し、頭痛を和らげます。

自分でのツボ押しも効果的ですが、もし「セルフケアでは追いつかないほどガチガチに固まっている」「奥の方のコリが取れない」と感じるなら、鍼灸治療で自律神経のツボを刺激するのも一つの選択肢です。筋肉の緊張が解けるだけでなく、副交感神経が優位になってリラックスできるので、目の奥がスッと軽くなる感覚を持たれる方も多いですね。

冷やすか温めるかの症状別使い分け

冷やすか温めるかの症状別使い分け

「目を冷やすのと温めるの、どっちがいいの?」という質問もよく頂きますが、これは症状によって使い分けるのが正解です。間違った方を選ぶと逆効果になることもあるので注意しましょう。

温める(基本)症状:重い疲れ、ショボショボする、慢性的なコリ ホットタオルやホットアイマスクなどで温めると血流が良くなり、筋肉の緊張がほぐれます。リラックス効果で自律神経も整いやすくなります。
冷やす(炎症時)症状:充血、ズキズキ脈打つ痛み、熱感 目が赤くなっていたり、鋭い痛みがある場合は炎症が起きています。冷たいタオルや保冷剤(タオルで包んで)で冷やして、まずは炎症を抑えましょう。

おすすめの目薬成分と選び方のポイント

おすすめの目薬成分と選び方のポイント

市販の目薬を選ぶ際は、パッケージの「疲れ目」という表記だけでなく、成分表を少しチェックしてみると良いかなと思います。自分の症状に合った成分が入っているかどうかが重要です。

  • ビタミンB12(シアノコバラミン):赤い色が特徴。ピント調節機能に関わる末梢神経の修復を助けます。
  • ネオスチグミンメチル硫酸塩:ピント調節機能の改善を助け、目の疲れを和らげます。
  • コンドロイチン硫酸エステルナトリウム:角膜を保護し、乾燥を防ぎます。

防腐剤に注意

防腐剤が入っている目薬をコンタクトの上から頻繁にさすと、レンズに成分が吸着して角膜を傷つける原因になることがあります。「コンタクト対応」と書かれているものか、防腐剤無添加のものを選ぶようにしましょう。

危険な病気や緑内障の可能性をチェック

基本的には眼精疲労やドライアイが原因であることが多いですが、中には早急に眼科に行かなければならない危険な病気が隠れていることもあります。「ただの疲れ目」と自己判断するのは禁物です。

急性緑内障発作のサイン

特に怖いのが「急性緑内障発作」です。これは急激に眼圧が上がり、目の奥の激しい痛み、頭痛、吐き気に襲われます。特徴として、電灯などの光を見ると周りに虹がかかったように見える「虹視症(こうししょう)」という症状が出ることがあります。この場合は一刻を争うので、夜間でも救急外来を受診する必要があります。

他にも、コンタクト装用者に多い「角膜潰瘍(黒目が白く濁る)」や、急に見えにくくなる「視神経炎」なども考えられます。「いつもと違う痛み方だな」「休んでも全く改善しないな」と感じたら、決して無理をせず、必ず眼科専門医に相談してください。

コンタクトで目の奥が痛い時の対策まとめ

コンタクトで目の奥が痛い時の対策まとめ

目の奥の痛みは、目からの「もう限界だよ」というサインです。無理をして使い続けると、視力が下がってしまったり、最悪の場合コンタクトがつけられない目になってしまったりする可能性もあります。

まずは以下のチェックリストで、ご自身の状況を見直してみてください。

  • 度数は強すぎませんか?(PC作業なら少し弱めが快適です)
  • レンズのカーブ(BC)は合っていますか?
  • ドライアイ対策はできていますか?
  • 酸素透過率の高いレンズ(シリコーンハイドロゲルなど)を検討しましたか?

まずは眼科で目の状態をしっかりチェックしてもらうことが第一歩ですが、もし「眼科では異常なしと言われたけど痛い」「慢性的な首肩こりとセットで辛い」という場合は、鍼灸院で自律神経のバランスを整えてみるのも一つの有効な手段です。体の内側から緊張を解いてあげることで、目の奥の痛みがスッと楽になることも多いですからね。

大切な目を守るために、少しだけ目の休息時間を増やして、ご自身の体全体を労わってあげてくださいね。

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執筆・監修

栫 漸(かこい ぜん)

栫 漸(かこい ぜん)

「眠れない夜を、もう終わりにしませんか。」

かつて私自身、過労とストレスで眠れない日々を過ごしました。
疲れているのに眠れない、朝はだるく気力も出ない…。そのつらさを経験したからこそ、同じように不眠症でお悩みの方の改善をお手伝いしたいと思い、この道を志しました。

鹿児島にある当院では、自律神経の調整×WHO(世界保健機関)でも認められている不眠のツボ×睡眠習慣の指導による不眠症根本改善を目的とした鍼灸施術を提供しています。

不眠症の背景にある自律神経の乱れやホルモンバランス、日常のストレスを丁寧に整え、自然に眠れる力を呼び起こし心と体を本来のリズムへ導きます。

■資格・実績
・国家資格4種(鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)
・睡眠の専門資格(日本睡眠機構 睡眠検定1級・スリーププランナー)
・10年以上の臨床実績/Googleクチコミ評価5.0(満点)


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